見た目は普通のハードコンタクトレンズなのですが、レンズの内側が特殊な形状をしており、装用中に角膜を圧迫し平坦にする効果があります。レンズを外した後も、圧迫の跡がしばらく持続し、その間はコンタクトレンズしているのと同じ角膜の形になっていますので、裸眼で見ることができる、という仕組みになっております。
実際は、寝る直前にレンズを装用し、就眠中に角膜を矯正し、起床時にレンズを外せば、日中は裸眼で生活する。これを毎日、繰り返す治療です。
オルソケラトロジー治療自体は米国にて30年以上の研究、治療の実績があり、すでに累計120万人以上が治療を受けておられます。
また、オルソケラトロジーは現在、海外でも普及しており、年間の患者数(業界誌からの推定)としては米国10万~15万人、英国、スペイン、オランダが各5万人前後、台湾、韓国は1万~6万人と全世界で年間推定40万人前後と試算され、今後日本でも大きく普及していく治療法となる可能性が大きいと考えられております。
屈折矯正手術であるレーシックとの一番大きな違いは、角膜を削ってしまうことによって近視(や遠視、乱視)を矯正するレーシックは、後で「やっぱり元に戻して」と言っても無理ですが、角膜を削ってしまうのではなく、凹ませているだけのオルソケラトロジーは、就寝時の使用をしばらく止めれば、元に戻ります。逆に言いますと、装用をやめてしまえば元の近視に戻ってしまいますので、近視を治してしまう治療ではありません。また、レーシックならば、ある程度の強度近視でも矯正可能なのに対し、オルソケラトロジーは角膜を圧迫するだけですので、一般的には軽度~中等度近視までが限界になります。このように一度体験してみて嫌なら元に戻せる点が、この治療法のレーシックなどより優れているところと言えましょう。
また、近年、お子様への処方が非常に増えております。
小児期に眼鏡やコンタクトレンズを使いはじめたらと、どんどん近視が進んでしまった、という経験をお持ちの方も多いかと思われますが、近年、オルソケラトロジーによる近視進行抑制効果が報告されており、通常の眼鏡やコンタクトレンズに比べて、お子様の近視の進行を抑えることができる、ということがわかってきています。今後、子供の近視進行抑制のスタンダードになる可能性は秘めていると考えております。
適応検査 | 5,500円 |
---|---|
初期費用(1年分の定期検査込み) | 176,000円(片眼の場合は半額) |
年間パスポート(定期検査代) | 11,000円 |
レンズ交換(破損・紛失・定期交換) | 30,000円(片眼の金額) |